手作り料紙の作り方【作業工程】

手作り料紙の作り方

長い歴史を通じて受け継がれてきた「かな文化」
その美しさは今もなお生き続けています。
中でも手作り料紙は、和紙に手作業で1枚1枚ボカシや金銀砂子などを施した豪華な仕上がりとなります。
紙研では独自の製法を確立し、独特の筆触を生み出し、墨の濃淡や渇筆などにこだわり制作しております。
ここでは、基本の工程を紹介させて頂きます。

<目次>

【材料・道具・手順】
【下準備】
【作業工程】

【作業工程】

裏ドーサをして枠張りをする

① 大きいバットにドーサ液を流し入れ、紙の裏面にドーサ液をそっとつけ引き上げる。(この時、紙の表面にドーサ液が回らないように注意する)
② 裏面が上になるよう机に置き、余分なドーサ液を刷毛で取る。
③ 枠に糊を塗り、ドーサ液を付けた面に糊がつくよう伸ばしながら貼り付け、乾くまでおいて置く。
裏ドーサ 紙の裏面にドーサ液をつける
裏ドーサ 紙の裏面にドーサ液をつける
裏ドーサ 液を均等にのばす
裏ドーサ 液を均等にのばす
枠に糊をつける
枠に糊をつける
枠に和紙を貼りつける
枠に和紙を貼りつける

表ドーサをする

① 紙の表面にドーサ液をムラにならないよう、気をつけながら刷毛で塗り、乾いた刷毛でムラを整え乾かす。
表ドーサを塗る
表ドーサを塗る

ボカシを入れる

① バットに絵の具・水又はニカワ原液を入れ混ぜる。
② エアーブラシに溶かした①の液を入れ、ふきつける。
ボカシ 色をふきつける
ボカシ 色をふきつける

刷毛で色を付ける場合

別のバットに水を用意する。
紙の表面に刷毛で水を乗せるように塗り、色づけしたい部分に絵の具筆で①の絵の具を混ぜた液を置き、ボカシ用の乾いた刷毛で色をぼかすように伸ばし、別の乾いた刷毛でムラを整え乾かす。

具引きをする

① バットに胡粉とニカワ原液を混ぜたものを入れ、刷毛によくなじませ、適量を刷毛に含ませムラにならないよう気をつけな
がら塗る。
② 乾かないうちにハケ目を入れる。
③ 版木の模様を馬楝(ばれん)又は手で軽く押し当て模様を写しとり乾かす。
胡粉を塗る
胡粉を塗る
ハケ目をつける
ハケ目をつける
模様を入れる
模様を入れる

1回目仕上げニカワ

① バットにニカワ原液を入れ、ムラにならないよう気をつけながら刷毛で塗る。
② 乾いた刷毛でムラを整え紙の表面が乾ききらないうちに砂子・箔等をふり、乾かす。
砂子をふる
砂子をふる
切箔をおく
切箔をおく

2回目仕上げニカワ

① バットにニカワ原液・水を入れ、ムラにならないよう気をつけながら刷毛で塗る。
② 乾いた刷毛でムラを整え乾かす。
※仕上げニカワは、乾かしてから何度か塗り重ねる。 仕上げニカワを塗り、空ハケをする
仕上げニカワを塗り、空ハケし、乾かす

紙を切る

出来上がった紙をカッターナイフで枠から切り離し、全懐紙等の大きさにカットする。

☆ 完 成 ☆
☆ 完 成 ☆

ネット掲載品「舞」

№114 全面波(グリーン系)
№122 花唐草(ピンク系)
№114 全面波(グリーン系) №122 花唐草(ピンク系)

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